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戦場でワルツを

イスラエルの監督のアニメーションです。
この映画、イスラエル軍に徴兵されていた監督自身の実体験=ノンフィクションだそうです。


久しぶりに旧友に呼び出され、バーで話を聞いていた主人公は
旧友が今になって徴兵されていた時の夢を見ると聞き、
自分にはその時の記憶が全くないことに気づきます。


なぜ自分には記憶が全くないのか?
なくした記憶とはどんなものだったのか?


失われた記憶を求めて、当時を知る人々のもとを訪ねていきます。


私、戦争モノってあんまり好きじゃないんですけどね。
アニメーションていうのと、予告編で聴いたショパンのワルツにそそられて観に行ってきました。


20年前レバノン侵攻の戦線にいた彼は、象徴的なフラッシュバックでしか当時を思い出せず、
戦友やセラピスト、当時の従軍記者などに当時の話を聞いていきます。


味方に見捨てられ仲間は全滅、自分は海を泳ぎきって生還したけれど、
今も自責の念から仲間の墓参りに行けない元戦車隊員の話。

四方八方から撃ち続けられる銃弾の中、
ダンスを踊るように機関銃を乱射しながら道の向こう側にいった武闘派の戦友の話。

パレスチナ難民虐殺の情報を得、イスラエル国防相に電話で知らせるも、
「知らせてくれてありがとう」と、何の手立ても打とうとしなかったという従軍記者の話。


どのエピソードからも戦時下での異常な状態が伺えましたが、
私はPTSD(心的外傷後ストレス障害)専門家の話が一番印象に残りました。

あるアマチュアカメラマンの症例で、

むごい戦争でもカメラを通して見ればフィクションだと思え、
「わぁ、すごい銃撃戦だ!怪我人もいるぞ!すごいなー!!」と
危機感もなくむしろ高揚すらしていたカメラマンが、
カメラが壊れたとたん現実を目の当たりにし、その高揚は恐怖へと変わった。

という話。

動物カメラマンが、夢中でカメラを見ていたら目の前に動物が!
みたいな話はよく聞きますが、このカメラマンの場合はきっと自己防衛だったんじゃないかと。


人間は危険だと思うものには絶対近づかないという本能を持っているそうです。
(まぁ人間だけじゃないでしょうけど)
カメラマンは、カメラというフィルターを通して見ることによって
悲惨な現実から逃れていたんでしょうね・・

インタビューを受けている戦友の中にも
当時のことを断片的に思い出せない人がいるんですが、
それも一種の自己防衛本能かもしれないですね。


主人公はいろんな人から当時の話を聞き、徐々に記憶を取り戻していきます。
でも、難民キャンプの虐殺のことだけどうしても思い出せない。
自分もその部隊にいたはずなのに・・・


最後に、彼は全てを思い出します。


ずっとアニメーションなんですが、思い出した部分だけはフィルムでした。

廃墟と化した難民キャンプ。
泣き叫ぶ女たち。
山積みにされた若い男たちの死体。
道端に転がっている子供の死体。


なんでこんなことを?
なんでこんなことに?

そう思うと泣けてきました。


全てを思い出した彼の、震える顔のアップで映画は終わります。
衝撃をそのまま余韻にする、すごい映画でした。


世界中の紛争が一日も早くなくなることを心から祈ります。
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Private :

戦争は嫌いだけど…

ワルツっていうと「戦場のピアニスト」とか「ビルマの竪琴」みたいに戦場の中にある音楽を描くのかと思いましたがどうなんでしょう?

イスラエル映画ってことはユダヤ人一般庶民視線ですよね。イスラエルの国家と一般国民の思いとのギャップがどれだけか期待してしまいます。ベイルートは2006年にもイスラエルに空爆されてます。レバノン南部は現在進行形だし、知っておくべきことは山ほどあると思います。


あと、戦場カメラマンについては故・鴨志田穣氏がアル中だったことはその恐怖を紛らすためだったように思えます。しかしフリーカメラマンは大手マスコミが伝えない現実を伝えたいと言う気持ちと成功報酬が原動力だと思います。



宮嶋茂樹のサイトには目を反らしたくなるような現実を写したものがたくさんあります。よかったらググッてみてください。

なんだか映画の内容からずれた長文失礼しました(笑)

> けんしさん

この映画の原題は
「WALTZ WIHT BASHIR」
暗殺された指導者・バシルとワルツを。なので、
ワルツというのは比喩?なんじゃないかと思います。

イスラエルのアカデミー賞を総なめにしてるみたいです。
こういう映画がちゃんと評価される国なんだねぇ。
なんか規制かけたりしそうなイメージなんですが・・
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